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活性酸素とスカベンジャーと関係性するビタミンについて

 酸素は体内に入ってから活性酸素として利用されますが、体内での反応の副産物としても活性酸素は作られます。活性酸素は相手の電子を引き抜き、引き抜かれた方(細胞など)は不安定な状態となり、癌・動脈硬化・白内障などなど様々な疾患を引き起こします。生体に害をなす活性酸素には、スーパーオキサイド・過酸化水素・ヒドロキシラジカル・一重項酸素の4つがあります。これらの活性酸素を除去するために体内にはこれらを分解する酵素がありますが、活性酸素が大量に発生した時など、酵素の働きだけでは除去しきれない場合があります。こんな時、自分の電子を差し出し、活性酸素から体を守ってくれるのがスカベンジャーです。今、スカベンジャーとして知られているものは、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、SOD、コエンザイムQ10、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、女性ホルモン、尿酸、ヒスチジン等があります。

ビタミンAについて

 ビタミンAは肉に含まれますが、その前駆物質であるβカロチンは黄緑色野菜に多く含まれています。不足すると夜盲症が起こるのは有名ですが、その他にも成長・皮膚・骨・生殖器の維持に不可欠です。不足すると、夜盲症の他、ドライアイ、感染症への感受性増大、皮膚粘膜の乾燥、味覚嗅覚の喪失、成長の遅延、歯・歯肉の障害、等を起こしてきます。ただ、過剰摂取により肝障害を起こしてくることがあるので、サプリなどによる過剰摂取には注意が必要です。

ビタミンCについて

 バスコダ・ガマ航海時の壊血病の原因因子として発見されましたが、それ以外にも多くの酵素反応を助ける補酵素として働きます。例えば、コラーゲンを作るとき、副腎皮質ホルモンを作るときにも必要です。コラーゲンが上手く作れないと、血管・骨・皮膚の障害をおこしてきます。ステロイドホルモンが上手く作れないと、ストレスに上手く立ち向かえなくなります。また、ビタミンCは抗ウィルス・抗菌作用もみとめられていますし、スカベンジャーとして抗酸化作用もあります。

 ビタミンEについて 若返りのビタミンとも言われ、性ホルモンの増産と関係しています。その他、多くの酵素反応の補酵素として働きます。特に、副腎皮質ホルモンを作るときには、ビタミンCとともに不可欠です。スカベンジャーとしては、最強の活性酸素であるヒドロキシラジカルを無毒かする作用があり、重要なスカベンジャーです。ただ、血流を良くする作用もあるので、ワーファリンやアスピリンの様な抗凝固剤と一緒に服用しないように注意が必要です