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補聴器について

補聴器の適応になる人

純音聴力検査で40㏈を超えると適応になるといわれています。ただ、それより軽度難聴でも会合などで必要とされる方は補聴器適応となります。また、高度の難聴であっても補聴器を使用しても効果がない方もいらっしゃいます。

難聴の種類と補聴器適合検査

難聴には伝音難聴(中耳炎など、音を伝えるところが悪い)場合と感音難聴(加齢によるものなど、音を感じるところが悪い)場合があります。伝音難聴の方には補聴器はうまく適合する場合が多いのですが、感音難聴の方にはいろいろな問題点があります。感音難聴では、語音明瞭度の低下(音は分かるが言葉がわからない)や補充現象(小さい音は聞こえないのに少し大きい音は大きく響いてしまって不快に感じる現象)などがあってこれを補聴器で完全に補うことはできません。そのため、純音聴力検査のほかに、語音聴力検査も行い言葉を聞き取る能力がどれくらい残っているかの検査を行います。最高語音明瞭度が60%あれば補聴器で日常会話が可能となり、20%以下では難しいといわれていますが、個人差はあります。

補聴器の機能と種類

補聴器は多くの種類があります。

 1、形  箱型、耳かけ型、耳穴式、外耳道型、などなどあります。最近では耳かけ式でも小型化され耳介の中に入ってしまうものや、オープン型といってイヤホンに穴が開いているもの、また、FM補聴器がつけられるようになっているものまであります。

 2、増幅回路  アナログ式とデジタル式があります。デジタル式では増幅をコンピューターで制御できるので、小さな音は大きく大きな音はあまり大きくしないというようなことが自動的にできたり(ノンリニア増幅)雑音カットなどもかなり細かくできるようになっています。

 3、価格  価格は様々で、4万円代から高価なものでは40万円以上のものまで千差万別です。メーカーによる差もありますが、一般的に小さい方が、また機能がたくさんついている方が高価格です。

 4、耐用年数 5年くらいといわれていますが、メインテナンスなどによっても違ってきます。

補聴器のフィッティング

難聴の程度・種類、ご本人の生活様式・必要性またご希望の価格にあわせて、たくさんの補聴器の種

類・機能から選択する必要があります。低下している音の高さ(周波数)にあわせて、どの周波数を

どれだけ大きくするかを考えます。補充現象の件もあります。また、どちらの耳にするのか両耳にし

た方が良いかの問題もあります。信頼のおける認定補聴器技能者に適合してもらうことが必要です

補聴器の必要性   

加齢による難聴は治療を必要とする病気ではないため放置されていることもありますが、聞こえにくくなると、ほかの人とのコミュニケーションがとれにくくなり、どうしても引きこもりがちになってきます。補聴器などの助けを借りて、いろいろな情報(言葉や自然の音など)を入れておくことは、老化の防止にもなると思います。

  補聴器相談医受診後に補聴器を購入した場合に医療費控除を受けられるようになりました。(当院医師は補聴器相談医です)