disease

めまいについて

≪めまいとは≫

めまいには、ぐるぐる回る回転性のめまい、フワフワした感じの動揺感、たちくらみ、足元がふらつくといった平衡失調、また、血の気が引くような感じもあります。わたしたちには、目、三半規管、手足の筋肉などの深部知覚器などで、体が傾いている、動いているなどのバランス感覚の情報をキャッチし、この情報を脳でコントロールして、体のバランスをとっています。めまいは、このバランスのどこかのトラブルで起こると考えられます。ただ、その他、心の問題も絡んでくる時もありますし、いくつかのトラブルが重なっている場合もあり、原因をはっきり断定できない場合も多くあります。

≪気をつけないといけないめまい≫

脳梗塞や脳腫瘍、小脳梗塞といった中枢性のめまいが、一番気をつけないといけないめまいです。脳梗塞の場合は、呂律がまわらない、手足のしびれなどの症状を伴うことが多いですが、そういう症状がない場合もありますので、念のため、頭部MRIなどの検査をして頂く方がいいと思います。

≪耳からのめまい≫

耳の奥の内耳に三半規管や耳石というものがあり、ここの異常でめまいを起こしてくる時があります。

メニエル病、良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎、などが耳からくるめまいです。

  • メニエル病とは?

ぐるぐる回る回転性のめまいがして、同時に聞こえにくくなったり、耳鳴りがしたりするのが、典型的なメニエル病です。めまいは、長時間(数十分から数時間程度)続きます。原因はまだ良く分かっていませんが、ストレスが関係するといわれています。内耳に内リンパ液という液体が溜まり、浮腫(水ぶくれ)の状態になっていることがわかっています。メニエル病で一番問題になるのは、聴力低下です。めまいの方は、次第に治っていきますが、めまい発作を繰り返すことが特徴ですので、ストレスをためないことが大切です。

  • 良性発作性頭位めまい症とは?

寝返りをうったり、寝ていて急に起き上がったりした時に、回転性のめまいが起こります。ただ、めまいの時間は、数秒から長くても数分以内だと言われています。原因は、三半規管に耳石(じせき)の一部がはがれて落ち込んで起こると言われています。耳からのめまいの中では、最も頻度の高いものです。多くは自然に治っていきます。めまいがするからといってじっと動かないでいるより、むしろ頭を動かした方が、耳石が三半規管から出て治りやすくなると言われています。そのため、耳石を三半規管から追い出す体操のような治療もおこなわれています。原因はよくわかっていませんが、毎日同じ睡眠単位体位をとる人が多いことや、骨粗鬆症も関係する場合があるとも言われています。

  • 前庭神経炎とは?

難聴を伴わない激しい回転性のめまいが起こります。原因はよく分かっていませんが、風邪などの後に起こることが多く、ウィルスが関係しているのではないかといわれています。めまい発作は繰り返すことはなく、変動しながらも徐々に治っていきます。

  • その他の耳からのめまい

ヘルペス感染、中耳炎、突発性難聴、聴神経腫瘍などがあります。

≪他のめまいの原因≫

椎骨脳底動脈循環障害(ついこつのうていどうみゃくじゅんかんふぜん)、高血圧、低血圧、不整脈、自律神経失調症、起立性低血圧などがありますが、原因が断定できないことも多くあります。